選挙準備のスケジュールは?立候補前から選挙期間までの流れを解説

公開:2025.11.24 更新:2025.11.27

コラム

選挙は、立候補届が受理されてから投票日前日までしか選挙運動ができないため、告示前にどれだけ準備を整えておけるかが勝敗を大きく左右します。

選挙期日や告示日は法律で明確に定められており、基本的に変更されることはありません。
そのため、候補者や事務所はゴールから逆算して準備を進めることが重要です。

本記事では、選挙の準備をはじめるタイミングから告示日までの流れ、選挙期間中の動き方を解説します。

選挙準備はいつからはじめる?

選挙準備を始めるのに、早すぎることはありません。
選挙運動は告示日以降にしか行えませんが、下記の行為は事前準備として認められています。

  • ・立候補の意思決定
  • ・政党からの推薦手続き
  • ・事務所の選定
  • ・支援者との体制作り

地方選挙では、地元との関係作りや政策整理に時間がかかるため、1年〜半年前には本格的な準備に入るのが一般的です。
告示直前になるほど書類作成や備品調達が集中するため、逆算しながらスケジュールを組む必要があります。

選挙日・告示日の確認方法

選挙準備は一度にまとめて進めるものではなく、「選挙日(投票日)」と「告示日」から逆算しながら段階的に整えていくことが重要です。

国政選挙(衆議院・参議院の通常選挙)は、天皇の国事行為として「公示」されます。
一方、地方選挙や補欠選挙は、各自治体の選挙管理委員会によって「告示」されます。

いずれも官報・自治体の公報・選挙管理委員会の公式サイトで確認可能です。
準備をはじめる際は、管轄の自治体選挙管理委員会のページをチェックし、正式な告示日が確定したタイミングでスケジュールを確定させましょう。

選挙準備の全体スケジュール

選挙準備の全体スケジュールは、下記のとおりです。

  • ・立候補の準備
  • ・事前準備
  • ・選挙準備の仕上げ
  • ・告示直前の最終準備
  • ・告示日〜選挙期間中のスケジュール

それぞれの流れを詳しく見ていきましょう。

1.立候補の準備

最初のステップは、立候補するかどうかを最終判断する期間です。
「なぜ選挙に挑むのか」「どの課題を解決したいのか」といった動機やビジョンを言語化し、選挙区の情勢をリサーチします。

選挙費用の試算やリスクの把握、家族の理解を得ることも欠かせません。
政党公認を希望する場合は、この時期から働きかける必要があります。

途中で活動が頓挫しないように、現実的な戦略と覚悟を固めるスタートラインとなる時期です。

2.事前準備

立候補を決めたら、選挙活動を支える基盤作りに入ります。
おもな準備項目は、下記のとおりです。

  • ・後援会などの政治団体の設立
  • ・連絡用の電話番号取得
  • ・政策の骨子作り
  • ・プロフィール写真・広報用写真の撮影
  • ・選挙事務所の内交渉
  • ・政治活動用リーフレット・名刺の作成
  • ・SNS・ホームページの開設

告示直前に作業が集中しないよう、この時期に基礎部分を固めておくことがポイントです。

3.選挙準備の仕上げ

告示の2〜3ヶ月前からは、政治活動と選挙準備を同時並行で進める期間に入ります。
街頭での活動やポスティングなどで名前と政策を浸透させながら、選挙運動に必要な物品の手配を進めます。

選挙管理委員会が実施する「立候補予定者説明会」には必ず参加し、ルールや提出書類の内容を把握しましょう。

また、下記のような、告示日に必要な体制を整えるための準備も不可欠です。

  • ・選挙運動に必要な備品・資材(ポスター・ビラ・はがき)を手配する
  • ・選挙カー・看板・音響設備の調達を進める
  • ・運動員・ボランティアの内交渉を行う

この期間は、活動量と精度の両方を高める前哨戦にあたります。

4.告示直前の最終準備

告示日が近づくと、選挙本番に向けて最終的な仕上げを行う段階に入ります。

おもに、下記の実務的な準備が中心になります。

  • ・立候補届に必要な書類の確認・事前審査
  • ・選挙事務所の設営
  • ・選挙カーの装備チェック
  • ・運動員への役割分担の説明

ポスターやビラに証紙を貼る作業が必要な地域では、事前に作業計画を立てることも大切です。

また、重点地域の把握や名簿の精査など、戦術面のブラッシュアップも行いましょう。
告示日を迎えた瞬間からフル稼働できるように、「残すべき作業をゼロ」にしておくのが理想です。

▼選挙カーの事前審査について詳しく知りたい方はこちら
選挙カーの事前審査とは?必要書類・手続きの流れを解説

5.告示日〜選挙期間中のスケジュール

告示日になると、立候補届の受付が完了した段階で、はじめて正式に選挙運動が可能になります。
ここからは活動が一気に本格化し、期間で最大の効果を出すことが求められます。

おもな活動内容は、下記のとおりです。

  • ・第一声(出陣式)を行い、本格スタートを切る
  • ・選挙ポスターを掲示板に貼り出す
  • ・街頭演説・駅立ちなどで有権者に直接アピールする
  • ・選挙カーを使って遊説ルートを回り、認知を広げる
  • ・個人演説会を開催し、政策を丁寧に伝える
  • ・電話・SMSなどで投票依頼を行う(違反にならない範囲で実施)

選挙運動ができるのは投票日前日までであり、選挙日はすべての活動の「集大成」となる日です。

この期間は限られた時間で最大の効果を出す必要があるため、事前に作り込んだ行程表に沿って効率的に動くことが不可欠です。

SNSやWebサイトなどでの選挙運動も活用できますが、誤解を招く表現や禁止事項に注意しながら運用しましょう。
活動密度がもっとも高まる期間であり、チーム全体の連携力が結果を左右します。

選挙準備をスムーズに進めるコツ

選挙準備はやるべき項目が多く、「気づいたら期限に間に合わない」という状況が起こりやすい作業です。

ここでは、選挙準備を滞りなく進めるためのコツを紹介します。

スケジュールを見える化する

選挙準備で重視すべきポイントは「いつ何をするか」を明確にすることです。
告示日や選挙期日は動かせないため、逆算したスケジュール管理が必須となります。

タスクを細かく分けて整理し、カレンダーやガントチャートで可視化すると抜け漏れを防止できます。

また、候補者本人だけでなく、スタッフ・ボランティア全員でスケジュールを共有し、同じ計画で動ける状態を作りましょう。
とくに直前期は作業が集中するため、「誰がいつまでに何を担当するのか」を明確にしておくことが混乱を防ぐポイントです。

印刷物・車両は早めに確保する

選挙に必要な印刷物は、下記のように種類が多く、制作期間も必要です。

  • ・選挙用ポスター
  • ・証紙ビラ
  • ・公選はがき
  • ・横断幕
  • ・のぼり
  • ・名刺

さらに選挙カーや看板・スピーカー、車両や設備の手配も地域によっては競争が激しく、直前では確保が難しい場合も。
告示直前の準備では納期が間に合わないことも多く、印刷会社が対応できないケースも珍しくありません。

また、ポスターサイズや記載内容には公職選挙法で細かい規定があるため、選挙管理委員会に確認しながら進める必要があります。

車両や音響機材も、故障リスクや使い勝手を確認するための試運転時間を確保しましょう。

不明点は選挙管理委員会に確認する

選挙準備では、「これは事前運動にあたらないか」「ポスターの表記は適切か」など、判断に迷う場面が必ず出てきます。
公職選挙法は例外や細則も多く、独自判断は大きなリスクにつながるため、注意が必要です。

迷ったときは、必ず管轄の選挙管理委員会に確認し、根拠に基づいて進めましょう。

とくに下記については、誤りがあると告示日に受理されないおそれがあります。

  • ・立候補届出書類
  • ・選挙カーの仕様
  • ・事務所の設置場所
  • ・スタッフの報酬に関する届出

説明会で配布される資料も細部まで読み込み、疑問点はその場で質問する姿勢が大切です。

組織・広報・資金・デジタルを同時並行で進める

選挙準備は「1つずつ順番に進める」方式では間に合いません。
下記のように、あらゆる分野を同時並行で進める必要があります。

  • ・後援会や事務局の組織作り
  • ・政策の見える化
  • ・チラシやSNSを使った広報
  • ・寄附や支出管理を含む資金計画
  • ・SNS・Webサイトの運用

どれか1つが遅れると全体の戦略にズレが生じ、選挙期間中の活動量にも直結します。

とくにデジタル発信は構築に時間がかかるため、早い段階で担当者を決め、運用体制を整えることが欠かせません。

組織・広報・資金・デジタルが連動して動ける体制を作ることで、活動効率は飛躍的に高まるでしょう。

選挙準備で必ず押さえておくべき注意点

選挙準備で必ず押さえておくべき注意点は、下記のとおりです。

  • ・戸別訪問の禁止
  • ・飲食物の提供は原則禁止(例外あり)
  • ・ポスター・チラシに関する規制
  • ・買収・供応接待の禁止

詳しく見ていきましょう。

戸別訪問の禁止

選挙運動の中でも、もっとも誤解が多いのが「戸別訪問」です。

公職選挙法では、特定の候補者への投票を依頼する目的で、一般家庭・企業・店舗を一軒ずつ訪問する行為が全面的に禁止されています。
対象は候補者本人だけでなく、後援会、ボランティア、事務所スタッフも同様です。

また、直接の投票依頼でなくても、候補者名を言い歩く行為や、演説会の案内を戸別に知らせて回ることも違反と判断される場合があります。

訪問活動を行う際は、地域の会合や演説会への参加など「公的な場」での接点作りに留めて、個別訪問にあたらない方法を徹底しましょう。

飲食物の提供は原則禁止(例外あり)

選挙運動に関連して飲食物を提供することは、公職選挙法で原則禁止されています。
候補者が有権者や支持者に飲食物を振る舞うことはもちろん、応援者による過度な差し入れも違反の対象です。

ただし例外として、湯茶および通常用いられる程度のお茶菓子の提供は認められています。
さらに、選挙運動員に支給する弁当についても、量や条件が法で定められており、その範囲内であれば提供可能です。

境界が曖昧になりやすいため、基本は「迷ったら提供しない」「例外規定は必ず選管に確認する」を徹底すると安全です。

ポスター・チラシに関する規制

選挙で使用できるポスターやビラは、種類・サイズ・枚数・掲示方法まで、すべて公職選挙法で細かく定められています。

選挙運動に使える文書図画は、下記に限られ、それ以外のチラシや配布物は原則として禁止です。

  • ・公選はがき
  • ・選挙運動用ビラ
  • ・選挙ポスター
  • ・選挙公報

また、ポスターのサイズや記載内容にも規格があり、候補者名・写真入りの政治活動ポスターも、任期満了日の6ヶ月前から制限されます。

印刷部数を誤ったり、禁止期間に掲示したりした場合は違反となるため、制作前に必ず選挙管理委員会へ確認しましょう。
法令に沿った形で準備を進めることで、思わぬトラブルを未然に防げます。

▼政治活動のチラシ配布について詳しく知りたい方はこちら
政治活動のチラシ配布はどこまで許される?法律・時間帯・注意点を解説

買収・供応接待の禁止

選挙に関する買収や供応接待は、公職選挙法違反の中でもとくに重い処罰が科される行為です。

具体的には、下記のような行為が買収に該当します。

  • ・有権者に金銭・物品を渡す
  • ・飲食や接待を行う
  • ・交通費名目で金銭を渡す

また、運動員に法定額を超える報酬を渡したり、贈り物を提供したりした場合も違反と判断される可能性があります。
仮に候補者本人が直接指示していなくても、関係者が違法行為を行えば「連座制」によって当選無効となるケースも。

支給できる費用や報酬の範囲は法で厳格に定められているため、必ず選管への届出に基づいて支給しましょう。

まとめ:早めの準備で選挙戦を有利に進めよう

選挙準備を有利に進めるためには、早い段階から準備を開始し、同時に禁止事項を正しく理解しておくことが大切です。

とくに、選挙戦で大きな影響を与えるのが選挙カーの準備です。
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はじめて選挙に挑む候補者や、予算が限られた陣営でも導入しやすいサービスです。

告示前に適切な選挙カーを確保し、そのあとのスケジュールを逆算して動くことで、選挙期間をスムーズに走り抜ける体制が整います。

早期の着手とルール遵守を徹底し、選挙戦を勝ち抜く基盤を築きましょう。
>>お問い合わせはこちら

監修者

浅田 孝

アサダ印刷株式会社 代表取締役
W1N選挙カー 代表
1968年生まれ

累計400を超える選挙活動に従事、選挙カー貸出とともに候補者の寄り添い、共に当選を目指す。
モットーは、問い合わせメールに最短で返信(休日関係なく)依頼事は、経験なくても断らず全力で対応する。
常に、候補者目線で考え行動する。
選挙のプロであり、印刷のプロ。