選挙カーの申請方法|必要書類・規格・手続きの変更点を解説

公開:2025.11.21 更新:2025.11.27

コラム

選挙カーを使用するには、公職選挙法だけでなく道路交通法・道路運送車両法も関係します。
そのため、事前に所定の申請や確認が欠かせません。

看板やスピーカーなどの装備は「設備外積載」に該当し、通常の車検範囲を超えるため、警察への許可が必要です。

本記事では、選挙カーの申請に必要な書類やルールについて解説します。

選挙カーの申請が必要な理由

選挙カーの事前申請が必要な理由は、車両そのものの安全性と、選挙運動としての適法性の両面を確認するためです。

選挙カーは、通常の自動車には備わっていない看板・照明・拡声器といった特別な装備を取り付けて運行します。
これらは法律上「設備外積載」に該当し、道路交通法の特例許可がなければ走行できません。

また、掲示する候補者名や政党名などの表示物は、公職選挙法の規制対象です。
サイズ・記載内容・掲示方法なども基準に沿っている必要があります。

警察での積載書面確認とは

選挙カーの申請手続きでは、まず警察が車両の「積載物が道路交通法の基準を満たしているか」を書面で審査します。
ここで確認されるのは、あくまで車両構造や積載方法に関する内容です。

選挙運動が適法かどうかの判断とは、切り離されている点に注意しましょう。
警察が確認する範囲と、公職選挙法の管轄となる部分を理解しておくことが重要です。

書面による確認が基本

現在、多くの自治体では、選挙カーを警察署に持ち込んで行う「現物検査」を実施していません。
代わりに、提出された書類をもとに積載内容を審査する方式が一般的です。

警察は、下記について確認し、道路交通法上の問題がないかを判断します。

  • ・看板の寸法
  • ・設置位置
  • ・車両姿図
  • ・車検証の写し
  • ・運転経路図

ただし書面審査であるため、仕様が曖昧だったり、図面や写真が不足していたりすると、警察が判断できず補正指示が出ることも。

スムーズに許可を得るには、正確な図面を準備し、必要書類を漏れなく提出することが不可欠です。

公職選挙法の可否判断は警察では行わない

警察が審査するのは、道路交通法に基づく「設備外積載の可否」のみです。
看板の文言やスピーカーの使用について、公職選挙法に適合しているかどうかを判断する権限は、警察にありません。

公職選挙法に関する最終判断は、選挙管理委員会が担うことを理解しておきましょう。

候補者側は警察への申請と別に、掲示物の文言・サイズ・数量が公選法の規定に沿っているかについて、自らチェックする必要があります。

選挙カーの申請に必要な書類一覧

選挙カーの申請に必要な書類は、下記のとおりです。

  • ・基本書類(選挙管理委員会提出分)
  • ・警察へ提出する積載関係書類
  • ・運転者が複数いる場合の追加資料

詳しく解説します。

基本書類(選挙管理委員会提出分)

選挙管理委員会に提出する書類は、選挙運動に使用する車両であることを証明し、掲示物や運用方法が公職選挙法に沿っているかを確認する目的で求められます。
氏名表示板や写真入り看板を掲示する場合は、その寸法やデザインが規格内であることを示す資料を提出しましょう。

さらに、使用する車両の基本情報もあわせて届け出る必要があります。
これらは警察への設備外積載許可とは別の手続きであり、選挙管理委員会が選挙運動として適法かどうかを判断する重要な工程です。

警察へ提出する積載関係書類

警察へ提出する書類は、道路交通法に基づく「設備外積載許可」を受けるためのものです。
選挙カー特有の看板やスピーカーが、安全に積載されているかを確認する目的で求められます。

おもな書類は、下記のとおりです。

  • ・設備外積載許可申請書
  • ・運転経路図
  • ・自動車検査証(車検証)の写し
  • ・車両の姿図や写真

また、2023年1月以降に登録された車両は車検証の写しに加えて、「自動車検査証記録事項」の提出が必要となるため注意が必要です。

現在は、書面による審査が基本となっています。

運転者が複数いる場合の追加資料

運転者を複数名配置する場合は、警察への提出書類として「運転者一覧表」を追加で用意します。
選挙カーは長時間の連続運行になることが多いため、交代運転者の登録が一般的です。

一覧表には、運転者全員の氏名・住所・免許証情報を記載し、免許証の写しも添付します。
これは、許可証に登録されていない人物が運転すると、道路交通法違反になるおそれがあるためです。

交代要員の追加が告示直前になると、書類修正が間に合わず運行スケジュールに影響する場合があります。

選挙カーの規格・ルール

ここでは、選挙カーの規格・ルールについて解説します。

  • ・車種の制限
  • ・看板のサイズ・掲示のルール
  • ・音響設備(拡声器)のルール
  • ・照明・提灯の規定

詳しく見ていきましょう。

車種の制限

選挙カーに用いる車両には、法律で明確な車種指定はありません。
しかし、道路運送車両法の構造要件を満たすことが前提です。

とくに看板・照明・拡声器などを積載するためには、車検証に記載された寸法の範囲内で、安全に装備を載せられるかどうかが重要になります。

また、側面看板は車幅を超えないこと、全高は地上高3.8m以内に収めることなど、道路交通法上の条件も遵守しなければなりません。

車両自体に問題がなくても、装備との組み合わせ次第で積載許可が必要になります。

看板のサイズ・掲示のルール

候補者名や政党名を表示する看板は、公職選挙法でサイズの上限が定められています。
選挙運動用自動車に掲示できる側面看板は「273cm × 73cm以内」に収める必要があります。

さらに、車体からはみ出さないことや地上高3.8m以内など、道路交通法・道路運送車両法の積載条件も満たさなければいけません。
看板の数量に制限はありませんが、視界を妨げる位置や不安定な固定方法は安全上問題があります。

また、掲示物には「選挙運動用自動車表示板」を付ける義務も生じます。
夜間走行する場合は、反射材や照明を用いて視認性を確保する点もポイントです。

▼選挙カーの看板のルールについて詳しく知りたい方はこちら
選挙カーの看板のルールとは|役割や注意点を解説

音響設備(拡声器)のルール

選挙カーに搭載するスピーカーやアンプは「選挙運動用拡声機」として扱われます。
そのため、公職選挙法・道路交通法それぞれの基準を遵守しなければいけません。

公職選挙法では、連呼できる時間帯や音量に対する周囲への配慮が求められます。
一方、道路交通法では、積載位置の安全性や走行中の落下防止措置が重視されるのがポイントです。

また、拡声器には「選挙運動用拡声機表示板」を取り付ける義務があります。
この標示を付けたまま車体に積んでおけば、毎回取り外す必要がありません。

音響設備は、重さや形状によって許可が必要になる場合があります。
設備外積載申請の段階で、仕様を明確にしておきましょう。

▼選挙カーのスピーカーについて詳しく知りたい方はこちら
選挙カーのスピーカーは音量より「質」!有権者に好印象を与える活用方法も紹介

照明・提灯の規定

選挙カーに取り付ける照明や提灯は、公職選挙法上の「文書図画」に該当する場合があります。
明るさや設置位置・数量が選挙運動の範囲内に収まっているかを確認しましょう。

夜間走行時は、道路運送車両法の保安基準にも従う必要があります。
そのため、車検で定められた灯火類の機能を妨げない構造にすることがポイントです。

多くの陣営では、看板を照らすLEDライトや提灯を使用しますが、看板より外側に飛び出す装置は指摘される可能性があります。
照明は視認性向上に効果的ですが、あくまで法令の範囲内で適切に運用しましょう。

選挙カー申請でよくある不備

選挙カーの申請でよくある不備は、下記のとおりです。

  • ・看板のサイズ超過による差し戻し
  • ・積載方法の写真の不足
  • ・車種要件の誤解
  • ・運転者情報の記載漏れ

詳しく解説します。

看板のサイズ超過による差し戻し

看板の寸法が規格からわずかでも外れると、設備外積載許可の申請は差し戻しとなります。
告示に間に合わず、大きなトラブルに発展することもあるため、注意しましょう。

中でも多いのは、デザイン段階では基準内であっても、照明器具や補強フレームを取り付けた「完成品の実寸」で規格オーバーとなるケースです。
車体の曲面に沿わせて設置する際は、図面との差が生じやすいため、慎重な管理が求められます。

こうしたリスクを避けるには、看板設計から法令基準を踏まえた構造管理まで一括対応できる「W1N選挙カー」のサポートが有効です。

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積載方法の写真の不足

設備外積載許可では、看板や拡声器が安全に固定されているかを判断するため、写真資料が重視されます。
不足があると、固定方法が判断できないとして補正指示の対象になります。

よくある不足は、下記のとおりです。

  • ・側面や背面の写真がない
  • ・固定金具が写っていない
  • ・看板と車体の接合部が不明瞭

多くの自治体では書面審査が基本となるため、多方向からの写真を準備し、安全性が伝わる資料を揃えることがポイントです。

車種要件の誤解

選挙カーは特定の車種に限定されていませんが、「どの車でも使える」という誤解が準備トラブルを招くことがあります。
特殊用途車(例:福祉車両や8ナンバー車)は構造が独特なため、積載許可の審査で不適となる例も。

車両を選ぶ段階で用途区分・寸法・必要書類を正確に把握し、選挙カーとして問題なく申請できる構造かどうかを確認しましょう。

運転者情報の記載漏れ

設備外積載許可申請では、複数名の運転者が携わる場合「運転者一覧表」の提出が必須です。
全員分の氏名・住所・連絡先・運転免許証の写しを揃える必要があります。

よくある不備の例は、下記のとおりです。

  • ・交代運転者をあとから追加するつもりだった
  • ・免許証の写しが不鮮明になっている
  • ・免許証の住所が更新されていない

運転者情報が不足していると許可証の発行が遅れ、告示直前の追加対応が間に合わなくなる可能性があります。

選挙期間中に運転する可能性のある人員を早めに確定し、リスト化したうえで書類を揃えましょう。

選挙カーの準備で失敗しないためのポイント

選挙カーの準備は、限られた期間の中で進める必要があり、少しの遅れが全体のスケジュールに影響します。

ここでは、準備で失敗しないためのポイントを解説します。

  • ・適切な車種を選ぶ
  • ・信頼できる業者を選ぶ
  • ・看板・音響設備の仕様を早めに決める
  • ・申請スケジュールを逆算して準備する

詳しく見ていきましょう。

適切な車種を選ぶ

車種選びでは、法令適合だけでなく「選挙戦をどのように展開するか」という実務的な視点が欠かせません。

下記のように、状況によって、適している車種は異なります。

  • 住宅街や細い路地を多く回る候補者:小回りが利いて運転しやすい軽自動車
  • 街頭演説中心のスタイル:機材を積みやすく、視認性の高い車両

また、乗車するスタッフの人数や走行距離、燃費なども重要な判断基準です。

選挙区の地形やアピールしたい戦略、スタッフの動き方を総合的に踏まえて、実務に合った車種を選びましょう。

信頼できる業者を選ぶ

選挙カーの制作には、下記のように多くの専門工程が関わります。

  • ・車両手配
  • ・看板制作
  • ・音響設備の調整
  • ・積載許可の書類作成

経験の浅い業者に依頼すると、看板サイズの誤りや積載方法の不備による差し戻しが発生し、告示に間に合わないリスクがあります。

そのため、選挙カーの制作実績があり、法令や手続きに精通した業者を選びましょう。

「W1N選挙カー」では、車両・看板・音響・申請サポートまでをワンストップで対応しています。
印刷会社として、有権者の視線や読みやすさを意識したデザインを数多く手がけた経験を誇ります。

とくに、有権者の投票行動に影響する「看板デザイン」は重要な要素です。
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初めて選挙に挑む候補者にとって、心強いサポートとなるはずです。

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看板・音響設備の仕様を早めに決める

看板は公職選挙法で規格が定められており、側面看板は「縦273cm×横73cm以内」が上限です。
この基準は全国共通で使用されますが、積載時には道路交通法の基準も満たす必要があります。

そのため、デザイン段階だけでなく、照明・補強金具を含む完成後の実寸が基準内に収まるかを早めに確認しなければなりません。

音響設備については自治体ごとに指導内容が異なる場合があります。
固定方法や積載位置、重量などの要素は、共通して審査の対象です。

仕様決定が遅れるほど申請作業も遅れるため、制作会社と早い段階で調整をはじめましょう。

申請スケジュールを逆算して準備する

設備外積載許可は、提出から許可証発行まで数日かかるのが一般的です。
さらに、自治体によって必要書類や審査期間が異なることも。

告示前は窓口が混みやすいため、直前の提出は大きなリスクになります。

安全に準備を進めるためには、看板や音響設備の制作日程も含めて逆算し、「最低でも10日前には申請できる状態」を目指すことが現実的です。

まとめ:手続きを正しく理解し、選挙カーの準備を万全に整えよう

選挙カーを安全かつ確実に運用するためには、車種選び、看板や音響設備の仕様決定、そして申請スケジュール管理までを計画的に進めることが欠かせません。
とくに書類の不備や準備の遅れは、告示直後の活動に影響し、選挙戦全体の流れを左右します。

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陣営の負担を減らし、万全の体制で選挙戦に臨めるでしょう。

有権者への訴求力を高める選挙カーを準備し、選挙戦を確実に前へ進めたい方は、「W1N選挙カー」を検討してみてください。
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監修者

浅田 孝

アサダ印刷株式会社 代表取締役
W1N選挙カー 代表
1968年生まれ

累計400を超える選挙活動に従事、選挙カー貸出とともに候補者の寄り添い、共に当選を目指す。
モットーは、問い合わせメールに最短で返信(休日関係なく)依頼事は、経験なくても断らず全力で対応する。
常に、候補者目線で考え行動する。
選挙のプロであり、印刷のプロ。